みんつく協働ガイドブック(草稿)
一般社団法人ピーペック
みんなでつくろう、これからの医療プロジェクト ルールブックチーム
2022 年 12 月 18 日版
みんつく協働ガイドブック作成にあたって
みんなでつくろう、これからの医療(PPH)プロジェクトとは …
「みんなでつくろう、これからの医療<People’s Power flow into Healthcare :PPH>プロジェクト」(以下、PPHプロジェクト)は、ピーペックのミッションである「病気があっても大丈夫といえる社会」を目指し、あらゆる人が立場を超えてこれからの医療を一緒に考え、実現していくためのプロジェクトです。
病気をもつ人が治療のために生活をあきらめるのではなく、自分らしい生活のための治療ができるように。そして、日本のこれからの医療を、もっと、素敵なものにするために。立場を超えてすべての人たちが語り合い、病気をもつ人視点の治療・薬・サービスを「あたりまえ」にすることを目指しています。
ルールブックチームとは …
「病気があっても大丈夫といえる社会」の実現には、病気をもつ人も含めて医療にかかわるあらゆる人が一緒に考え、協力していく「協働」が必要です。
ルールブックチームは、この「協働」を円滑に進める指針を作成するために、PPHプロジェクト内に生まれ、メンバーは、病気をもつ人とライフサイエンス企業で働く人を含む様々な立場の人たちで構成されました。
ルールブックチームは、2021年1月から、病気をもつ人とライフサイエンス企業が協働するためのガイドブックの作成に取りかかり、約2年の歳月をかけこの度初稿が出来上がりました。
みんつく協働ガイドブックとは …
ガイドブックは、「みんなでつくろう、これからの医療」から「みんつく協働ガイドブック」と名づけました。
ガイドブックは、相互理解から適切なフィードバックまでの、次の10項目から成り立っています。
- 相互理解
- 信頼関係の構築
- 独立性の尊重
- 透明性の確保
- 協働に関する合意
- 情報提供の要望
- 広告・宣伝の禁止
- 適正な支援
- 個人情報の取り扱い
- 適切なフィードバック
各項目には、さまざまな立場での実例や提案を例示しました。これらは、つねに見直し、追加・更新される予定です。
本ガイドブックでの言葉の定義は以下になっています。
病気をもつ人:病気をもつ人、その家族、患者会、病気をもつ人を支援する人、支援団体の総称です。
ライフサイエンス企業:製薬企業、医療機器企業、その関連企業など、健康にかかわる企業とそこに働く人の総称です。
協働:病気をもつ人が自分らしい生活を送るために、主体的に医療に参加し、医療にかかわるすべての人々と共に協力し合い、「病気があっても大丈夫と言える社会」をつくる活動の総称です。
これまで病気をもつ人視点で書かれた協働のためのガイドラインやルールブックで、広く知られているものはありませんでした。このガイドブックは、病気をもつ人目線で書かれています。しかし、今日健康な人も明日病気になるかもしれません。つまり、これは協働に関わる全ての人のためにつくられたガイドブックになります。
このガイドブックは「みんなでつくろう(みんつく)」をモットーとし、つねに更新・成長させていきたいと考えています。本ガイドブックはまだ誕生したばかりで完成していません。皆さまからお寄せいただくご意見ご提案、ご経験された事例などがあって成長し、完成に向けて進んでいきます。ぜひたくさんの「こえ」をお寄せください。共にこのガイドブックを育てていきましょう。
- みんつく協働ガイドブック(以下、本ガイドブック)は、一般社団法人ピーペック みんなつくろう、これからの医療プロジェクトが独自に製作したものであり、公式あるいはそれに準じたものではありません。
- 本ガイドブックを、非営利、営利目的にかかわらず当法人に無断で使用する事を禁止します。
- 本ガイドブックは、予告なしに内容を変更又は削除する場合がありますので、あらかじめご了承ください。
- 本ガイドブックに掲載されている画像、情報、レイアウト、デザインを無断で複製、公開、転載は、著作権の侵害にあたります。無許可での複製、公開、転載を禁止します。
- 本ガイドブックを利用され、あるいは利用できなかったことにより何らかの損害が発生したとしても、何ら責任を負うものではありません。
※閲覧のみ。保存、印刷はできません。
みんつく協働ガイドブックが皆様のお役に立つことを願って…
このガイドブックは、病気をもつ人とライフサイエンス企業で働く人が、PPHプロジェクトのルールブックチームの中で“協働して”作ってきました。そこで、私たちはお互いを知り、多くの気づきや学びを得ることができました。
医療にかかわる課題は複雑で、短期的に解決できるものはほとんどありません。また、両者の協働が形だけだったり、言葉遊びであってたりしては、「みんなでつくろう、これからの医療」は実現できません。
このガイドブックが、協働する際の原則・約束ごとを確認する助けとなり、困りごとの解決策を見出し、円滑に進めるきっかけになれば幸いです。そして一歩ずつでも「病気があっても大丈夫といえる社会」に近づくことを願っています。
2022年12月18日
一般社団法人ピーペック
みんなでつくろう、これからの医療プロジェクト
ルールブックチーム一同
【ガイドブックの制作に関わっていただいたメンバー】
病気をもつ人×ライフサイエンス企業
病気をもつ人×弁護士
病気をもつ人×薬剤師ライフサイエンス企業(患者協働部門)
病気をもつ人 ×患者会役員×社会福祉士 × 看護師
病気をもつ人×ライフサイエンス企業(研究部門)
元ライフサイエンス企業×NPO法人
病気をもつ人×患者会支部会長
ライフサイエンス企業(IR部門)
元ライフサイエンス企業(信頼性保証部門)
ライフサイエンス企業×おしゃべり好き
「人々は、個人または集団として自らの保健医療の立案と実施に参加する権利と義務を有する」(1978年WHO世界保健機構アルマ・アタ宣言)
「私たちのこと私たちを抜きで決めないでNothing About us without us 」(2006年 国連 障碍者権利条約)
ご意見ご提案、皆様がご経験された事例は「ホンネぽすと」までお寄せください